趣味で回路シミュレーターを使いたいと思うと高価な回路シミュレーターを想像しますが、無償で使える回路シミュレーターが幾つか有りますので投稿者が使っているシミュレーターでQucsStudioを今回は簡単に紹介します。なぜ紹介するか、NanoVNAで取得した S-parameter(以下;Sパラ)で色々と遊びたいからです。
QucsStudioの話をする前に無償で使えるシミュレーターを下記に記載しますので興味がある方は色々チェックしてください。
- LTSpice 回路シミュレータ アナログ・デバイセズ社(旧リニアテクノロジー社)
- OrCAD PSpice Designer 回路シミュレータ Cadence Design Systems社?
- PSpice for TI 回路シミュレータ テキサス・インスツルメンツ社
- TINA-TI 回路シミュレータ テキサス・インスツルメンツ社
- MicroCAP DEMO 回路シミュレータ Spectrum Software社?
- SonnetLite 平面三次元電磁界シミュレータ Sonnet社
- S-NAP® Wireless Suite® 回路シミュレータと多層基板用平面電磁界 株式会社エム・イー・エル
- ansoft designer sv 回路シミュレーター 旧ansoft社 公開はされていない。参考;(C)北摂電子 Hokusetsu Electric webを探せば入手も可能 非公式と思います。筆者は、CD版(オリジナル版)を遠い昔に入手しました。
- Qucs 回路シミュレータ Qucs team(オープンソース)
- QucsStudio 回路シミュレータ Michael Margraf氏 DD6UM 作
- App-CAD 回路シミュレータではありませんが高周波設計の支援ソフト Avago Technologies?
上記で紹介した1-5項は回路シミュレーション用で高周波シミュレーション解析には不向き(高周波回路解析もできない訳ではありません)少し、厄介だと思います。
6項のSonnetは、回路解析ができない。また、電磁界解析のみです。7項のS-NAP Wireless Suite は、回路解析と電磁界解析の混合で面白い。
1-7項は、企業が提供してくれるシミュレーターで解析できる制約と登録が必要になり、面倒な方には強くお薦めは致しません。
このQucsStudio(Qucsでも可)は、無償で制約なく使用できますし、電子回路解析も高周波回路解析もできます。Qucs系を使う上で、Qucsは、日本語対応しているが、QucsStudioは、英語のみですが使っているうちに慣れますので両方とも導入する方法もあります。どちらもwindows のレジストリ―に多分影響ないので良いかと、但し、アプリの名前が似ていますが、回路、データに互換性が無いので解析関連の全てのファイルが管理できるようにして下さい。
QucsStudioの使い方:QucsStudioは、解析には、DC解析、AC解析、トランジェント解析、デジタル解析、ハーモニックバランス解析 そして、Sパラ解析で、NanoVNAとの関連でSパラ解析(S-Parameter simulation)についてです。
QucsStudioの使う方を進めていきたいのですが、目的はNanoVNAで測定したSパラをQucsStudioで解析や実験のためのSパラ解析方法なので一旦止めます、NanoVNAでのSパラデータの取り込み方法を簡単に書いてから再度QucsStudioに戻ります。今回のSパラデータは、2mの1/4λホイップを測定したデータです。
DUT(被測定物)のSパラデータを取得できたのでQucsStudioの説明に戻ります。
起動したQucsStudioの解析をするまでの作業です。
検証してみる。2mの1/4λホイップをNanoVNAで測定した結果とQucsStudioでシミュレーションした結果が同じになるのが当然ですが、本当か確認する。
NanoVNA | QucsStudio | ||
VSWR | 144MHz | 1.203 @143.98 MHz | 1.202 @143.97 MHz |
146MHz | 1.215 @146.02 MHz | 1.215 @146.03 MHz | |
データ画像(参考) | 2mの1/4λホイップデータ |
当然ですが、QucsStudioのSパラ解析は、NanoVNAのSパラデータを解析していますからQucsStudioの解析データと一致していないと駄目です。
QucsStudioや関連する記事を後にアップします。
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